元関脇・寺尾の死去に関して 来歴その3
それでも年齢に加えて力士の大型化が進んだこともあり、2000年7月場所はついに十両に転落した。周囲から引退の声も聞かれたが本人は続行を決意。2001年3月場所では5場所ぶりに幕内に復帰した。38歳での再入幕は年6場所制以降では最年長再入幕となった。しかし復帰場所では勝ち越したものの、翌5月場所は2勝13敗と負け越し、幕内から再び陥落した。
再陥落後は昇進のチャンスもあったが幕内復帰は叶わなかった。そして2002年9月場所は東十両11枚目で5勝8敗2休という成績で負け越し、幕下陥落止むなしという成績となったのでこの場所限りで現役を引退した。また現役最末期の2002年頃には逆鉾の弟子というつながりで鶴竜を付け人に採用し、鶴竜もその中で寺尾の突っ張りを見て学んで覚えたようである。それにしても幕内在位93場所は年数にすると15年半であり、史上5位の記録である。この数字だけを見ても鉄人というのは疑いようがない。他にも記録は多数残しているが、私は金星7個と幕内在位93場所が寺尾という力士を象徴していると思っている。
続く
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