2023年11月場所を振り返って 優勝争い 千秋楽 貴景勝ー霧島戦 霧島優勝に関して
ということで結びを待たずして霧島の優勝が決まった。とはいっても結びで勝って13勝目を挙げるか、負けて12勝で終わるかは来場所の綱取りに向けては非常に大事である。しかし流石は霧島である。気の緩みは全く見られなかった。相撲は立ち合いから突き離して押し込むとすぐに右へいなし、突き落とした。貴景勝もスピードがある方だが、それ以上に霧島のスピードが速い。一回いなしただけで貴景勝が両手をバッタリ付くというのはあまり見られない。それだけ霧島が力を付けているのは確かである。
霧島に改名以降で初めての優勝ということで師匠の陸奥親方も嬉しかったに違いない。また霧島は優勝一夜明け会見で優勝につながったポイントに9日目の朝乃山戦を挙げた。前日に師匠と食事に出かけた際「明日勝てば優勝できるんじゃないか?」と言われたそうだ。この一番は朝乃山に攻められ、物言いが付きながらも白星を手にした。その後は千秋楽まで突っ走った。「予言」を的中させた師匠の眼力は凄いとしか言いようがない。また上位力士と対戦しても負けない力があると師匠が見ているということでもある。
佐渡ヶ嶽審判部長はレベルの高い優勝を評価しており、来年1月場所が綱取りになるとの見解を示した。おそらく13勝以上での優勝となれば横綱昇進となりそうだ。しかし綱取りは甘くない。師匠が言うようにもっと稽古をする必要がある。そして相撲内容をもう一段レベルアップすることが求められる。師匠は来年の3月場所後が定年であり、あと2場所である。それでも師匠は「横綱になって欲しいよね。定年を過ぎてもいいよ。」と笑っていたそうだ。私的にはあと二場所は厳しいかもしれないが、その条件さえ外せば横綱になれると思う。丈夫な体も魅力であり、師匠が果たせなかった「横綱・霧島」の夢を果たしてほしい。
終わり
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