2026年9月場所を振り返って 優勝争い 14日目 琴櫻ー大の里戦

 そして2敗でトップの大の里は琴櫻戦だった。過去の対戦成績は9勝5敗で大の里がリードしている。以前は互角という印象だったが大の里の横綱昇進後は琴櫻は1回しか勝てておらず、ここは大の里が順当に勝つと見ていた。

 相撲は両者激しい体当たりから大の里が右を差して下手を取り、一気に前に出たものの、土俵際で琴櫻が左へ回り込んで突き落とし、大の里を這わせた。

 勝った琴櫻は9勝目となり、優勝争いを面白くした。勝因は立ち合いの踏み込みが鋭かったことである。そして鋭かったからこそ大の里の上体を起こすことができた。また今場所は立ち合いで強く当たれている日もあり、少なくとも先場所よりは調子が良かった印象がある。理想を言えば場所を通してコンスタントに鋭く踏み込めれば一番いいのだが。

 負けた大の里はまさかの連敗となり、3敗目となった。確かに詰めを誤っているのだが、先場所の内容を見れば相手の攻めを見ながらじっくり攻めるといったことはできないし、またそのゆとりもないと私は思った。確かに連敗となったものの、前日の霧島戦は右を差せなかったことが敗因であり、相撲自体が崩れたようには見えなかった。これで安青錦に並ばれたものの、気持ちを切り替えて千秋楽に臨むしかない。

 14日目終了時点で3敗は大の里と安青錦の二人となり、千秋楽の直接対決で勝った方が優勝となった。また朝乃山が勝っていれば優勝の可能性を残していたことになり、結びの一番の後に「勝っておけばよかった。悔しい」とのコメントが印象に残った。

続く