2026年5月場所を振り返って 優勝争い 14日目 義ノ富士ー藤凌駕戦
14日目は2敗と3敗の力士の取組に触れたい。3敗の義ノ富士は4敗の藤凌駕戦だった。初顔合わせである。藤凌駕は入幕2場所目であり、ここは義ノ富士が若手の挑戦を退けると見ていた。
相撲は義ノ富士の右前廻し狙いを藤凌駕が左おっつけで許さず、義ノ富士は突き押しに切り替えた。一方藤凌駕は下からあてがって応戦すると右は差されたものの左をのぞかせた後、義ノ富士の上体を起こした。そして義ノ富士が強引に前に出て来たところを左からの掬い投げで這わせた。
勝った藤凌駕は4敗を守るとともに白星を二桁に乗せた。勝因は右前廻し狙いを封じたことである。左おっつけが効いており、前廻しだけでなく右差しも許さなかった。義ノ富士は1学年上であり、学生時代は1勝5敗と苦しめられたようだ。そして「スーパースターなので勝てて良かった」と胸を張った。それにしても左を差した後の身のこなしは見事だった。やはり突き押しだけの力士ではない。体重183キロの巨体ながら器用さも兼ね備えている。
負けた義ノ富士は4敗目となった。まだ優勝の可能性は残すものの非常に痛い黒星となった。敗因は右前廻しが取れなかったことである。激しく動き回る相撲が持ち味だが、先に向けてはやはり前廻しを取って相手の動きを止めることが不可欠になってくる。何より師匠の元横綱照ノ富士が前廻しを取るスペシャリストである。師匠のアドバイスを聞いたり、逆に師匠から話を聞くなどして前廻しの取り方を学びたい。そして前廻しが取れるようになれば対戦相手にとっては更に厄介な存在になると思う。この敗戦を次に生かして欲しい。
続く
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