2026年3月場所個別評価 若隆景
今場所は東前頭筆頭だったが8勝6敗1休という成績だった。初日は大の里を押し出し、意外にもこれが初金星となった。その後5日目は琴櫻を寄り切ると6日目はここまで全勝の高安に勝って土を付けた。前半戦を3勝5敗で折り返すと後半戦は平幕との取組ということもあって白星を並べた。そして13日目は阿炎に勝って勝ち越しを決めた。しかし取組後は痛めていた右ヒジを悪化させたようであり、苦悶の表情を浮かべていた。ということで翌日から休場して場所を終えた。
場所前の稽古で右ヒジを痛めており、心配されたが分厚いサポーターを巻いて土俵に上がっていた。また相撲では右を使っており、観た限りでは重傷ではなさそうに見えた。
内容に関してはほとんどの相撲で頭から当たっており、鋭い立ち合いを見せていた。やはり初日に大の里を破った一番が光る。大の里のモロ手をかいくぐって右を差すと左から絞り、大の里の右差しを許さなかった。そして大の里が我慢できずに引いたところを押し出した。確かに大の里の踏み込みが弱かったことも勝因かもしれない。それでも相手に引かせる内容であり、会心の一番だった。また締め込みを濃紺に新調しており、さぞかし気分が良かったに違いない。そして高安戦である。頭からぶちかますと差し手争いを制して右を差した。その後寄ったところで高安に左首投げを打たれた後左を差された。しかし右を浅く取って高安の差し手を封じると頭を付け、左ハズで起こすと前に出た。そして前に出ると見せておいての右上手出し投げが決まった。右を差した後も高安に左を差された時のことを考えていたかのような取り口であり、技能相撲を見せた。
それにしても阿炎に勝った後に右ヒジを押さえ、険しい表情を浮かべた時は驚いた。右膝の大怪我を負った3年前の3月場所もここまで痛そうな表情は見せておらず、また痛くても表情に出さない力士である。それだけに今後が心配である。
来場所は4場所ぶりの三役復帰となるが、右ヒジの状態を少しでも回復させることが最優先である。おそらく万全の状態にはならないと思うので、悪いなりに相撲を取ることになりそうだ。勿論勝ち越しを期待したいが、今場所のように痛くてもそれなりに使える状態で土俵に上がりたい。
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