2020年9月場所個別評価 大栄翔
新関脇の大栄翔は9月場所は5勝10敗で負け越した。前半戦は3勝5敗で折り返した。役力士とはほぼ対戦していない中で苦しい星勘定である。後半戦も黒星が増え、12日目に負け越しが決まった。そして14日目に10敗となり、平幕への陥落が濃厚となった。7月場所は大関昇進の起点を作ったが今場所は負け越し、大関に向けては一からやり直しとなった。
内容に関しては突き押しで相手を押し込むも土俵際で残され、逆に押し出されるといった相撲が多かった。新関脇に昇進し、相手に相撲の取り口を研究されたというのもあったかもしれない。黒星が増えるとともに相撲のリズムが少しずつ崩れていったという印象である。しかし決して悲観するような内容ではなかった。今場所の経験を今後に活かしてほしいところだ。
11月場所は平幕となるが勝ち越して1場所での三役復帰を期待したい。引き続き稽古で突き押し相撲を磨いてほしい。また課題としては平幕相手の相撲が挙げられる。役力士には強いが平幕力士には負けることが多いのが大栄翔である。やはり大関を目指すのであれば平幕相手に取りこぼすのは少ないに越したことはない。また平幕相手なら圧倒できるくらいの相撲を期待したい。
最近のコメント