2026年1月場所個別評価 朝白龍

 今場所は新入幕であり、東前頭17枚目だったが8勝7敗で勝ち越した。3連勝スタートを切り、7日目までは5勝2敗だった。しかし8日目から5連敗して7敗となり、3日残して勝ち越しに向けて後がなくなった。しかし連勝して7勝7敗に持ち込むと千秋楽は十両の佐田の海を取り切って勝ち越しを決めた。

 それでは朝白龍を紹介したい。朝白龍はモンゴル・ウランバートル市出身で高砂部屋所属であり、年齢は27歳である。また身長185センチ、体重153キロであり、右四つ、寄りを得意としている。豊昇龍、欧勝馬とともに来日し、柏日体高等学校(後の日本体育大学柏高等学校)に入学して相撲部に所属した。高校卒業後は角界入りを希望したものの、当時は入門できる部屋がなかったため、拓殖大学に進学した。そして大学時代は1年次からレギュラーとなり、4年次に全国学生相撲選手権16強などの実績を残した。大学卒業後は高砂部屋に入門したが、入門時点で既に23歳となっていたため、新弟子検査の年齢制限緩和措置が適用された。

 さて内容に関しては右四つに組み止めての前に出る相撲で白星を挙げていた。ただ少し気になったのがその中身である。3日目の竜電戦は立ち合いで左に動いており、千秋楽の佐田の海戦も同様に左に動いていた。また6日目の翔猿戦は1分、7日目の翠富士戦は2分半かかっての白星だった。観ていても前に出るというよりも勝ちたいという意識の方が先に出ているように見えた。そして消極的とも言える内容が5連敗につながったと私は見ている。そして相撲の取り口的に仕方ないのかもしれないが、相手に合わせて相撲を取っている印象もあった。ここから上に上がるためには相手関係なく、自分の相撲を前面に押し出しことが不可欠である。手本は同部屋の元大関の朝乃山である。私としては朝乃山のように勝ち負け関係なく、一気に前に出て勝負を付ける相撲を求めたい。

 来場所は東前頭16枚目となった。勝ち越しを期待したいが、問題はその内容である。力的に幕内に定着する分には問題ないと思う。しかし今場所の内容では平幕上位の番付は見えてこない。廻しを取って寄るだけでなく、一気に前に出て圧倒するくらいの力強さが欲しい。地力は持っており、もっと相手に恐れられる存在になって欲しいと個人的には考えている。