安定感抜群! 狼雅 師匠の元大関・雅山に関して なぜ大関昇進時に揉めたのか?

 それではなぜ揉めたのか?。理由は3つある。

・同部屋に上位力士が多数いたため

 大関昇進時で所属する武蔵川部屋には横綱は武蔵丸、大関は武双山と出島がいた。既に3人おり、直接対決がないにも関わらず優勝争いに全く加われていないことが一番の要因として挙げられる。仮に直接対決があったら成績がどうなっていたかを考えるのは当然の流れである。

・上位力士が多数いたため

 大関昇進を懸けた場所は三横綱四大関であり、上位力士の数としても多すぎる印象があった。私的には理想は二横綱四大関と考えているが、それと比べても一人多い。仮に上位力士全員が万全の体調で出場したとしても、そのうちの誰かが負け越す可能性があるという人数でもある。確かに3場所トータル33勝が目安だが、雅山に当てはめると厳しい基準を設けられても仕方がないところである。

・三役経験が浅かったため

 三役は3場所しか務めておらず、もう一場所様子を見ようという見方をされてもおかしくない。この部分は少し前でいえば貴景勝が当てはまる。2018年9月場所は小結で9勝、次の11月場所は小結で13勝、そして翌2019年1月場所は関脇で11勝ということで3場所トータル33勝に届いた。しかし大関昇進は見送られ、次の同年3月場所で10勝5敗とし、場所後に大関に昇進している。見送られた理由は千秋楽の豪栄道戦で完敗だった内容もあるが、私的には三役は3場所だけなのでもう一場所様子を見たかったという判断だったと思っている。また雅山に話を戻すと学生相撲出身で角界での経験が浅いというのも理由として挙げられる。

 おそらく今後雅山のように大関昇進で揉めることはないと思う。現在は強い力士が散らばっており、ほぼ総当たりとなっているからである。よってあらゆる条件が重なった結果だと見ている。

続く