2025年7月場所を振り返って 場所前 新横綱大の里と大栄翔休場に関して
2025年7月場所は東前頭15枚目の琴勝峰が13勝2敗で初優勝を果たした。また新会場IGアリーナでの最初の優勝者になった。平幕優勝は2024年3月場所の尊富士以来8場所ぶりであり、佐渡ヶ嶽部屋からは2024年11月場所の琴櫻以来10人目の優勝力士となった。それでは場所を振り返っていきたい。
場所前は勿論新横綱大の里に注目が集まった。ただ私的には今場所は大の里は優勝できないと見ていた。新横綱の全てではないものの、ほとんどの新横綱がその重圧に苦しみ、優勝できていないからである。圧倒的な強さを誇った朝青龍や白鵬も新横綱の場所は優勝できていない。一方貴乃花や稀勢の里、照ノ富士は優勝しているものの、数としては少数であり、新横綱の場所はほとんどの力士が苦しんでいる印象がある。その一番の理由はやはり横綱土俵入りである。ちなみに大の里の綱の重さは7,2キロである。それに化粧廻しが10キロなので合計17キロを背負って四股を踏むことになる。元横綱三代目若乃花の花田虎上さんによると、やはり普通の四股は踏めないらしい。見た目以上に重労働のようである。慣れという部分を含めて大関時代までとは全く違うのは想像できる。場所前の出稽古では豊昇龍と大の里が境川部屋で鉢合わせしており、先輩横綱として豊昇龍が大の里に新横綱の大変さを伝えていたようだ。
また場所前に関脇大栄翔の休場が発表された。6月の稽古で右ふくらはぎを痛め、場所前の稽古で痛みが再発したことが原因である。また師匠の追手風親方は「少々の痛みならでてもいいが、またやったら来場所もできなくなる」と語り、再出場に関しては分からないとした。先場所は10勝を挙げ、今場所は大関昇進の足固めの場所での休場ということで場所前から波乱含みとなった。
続く
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