2022年1月場所を振り返って 優勝争い その3

 千秋楽はまず阿炎と琴ノ若の3敗同士の対決があった。勝った方が優勝決定戦に進む可能性を残す。負ければ脱落である。私は阿炎が一方的な相撲で勝つと見ていた。しかし勝負事はフタを開けてみなければ分からない。相撲は阿炎がもろ手で突くも琴ノ若が下からあてがって応戦した。そして阿炎が右へいなし、琴ノ若をのど輪で土俵際まで追い詰めるも琴ノ若が左へ回り込んで残し、今度は琴ノ若が阿炎を押し込んだ。しかし阿炎も負けじと押し返し、突きといなしの応酬となったが最後は阿炎が琴ノ若を突き落とし、3敗を守った。時間は短かったが攻防があり、非常に見応えがあった。最後は阿炎のスピードが勝ったというところだと思う。そして結びの一番は照ノ富士が右前廻しを狙うも御嶽海は左へ動きながら左からおっつけた。そして照ノ富士が押し返して体が離れたが、今度は御嶽海の右が入り、左も入ると一気に寄り切った。勿論御嶽海が勝ち、結果を出したことは偉いと思う。しかし照ノ富士の体調がもう少し良ければもっと熱戦になっていたはずである。その点が非常に残念でならない。おそらく休場しても仕方がない状態ながら、横綱としての責任感だけで土俵に上がっていたのだろう。横綱としての責任は果たしたと言える。

終わり