2025年5月場所を振り返って 十両の優勝争い 11日目まで 友風ー草野戦
十両は西筆頭の草野が2場所連続2度目の優勝を果たした。先場所は新十両で14勝1敗と圧倒しており、新入幕の可能性もあった。しかし入幕できず、西筆頭に据え置かれた。そして黒星スタートとなったが翌日からは連勝し、前半戦を7勝1敗で折り返した。また8日目終了時点で単独トップに立ち、2敗で欧勝海と東白龍の二人が追いかける展開となった。やはり十両では力が違い、幕内の大の里同様、独走ムードが漂っていた。
後半戦は草野が白星を重ねる一方、2敗の欧勝海は9日目に敗れ、東白龍は10日目に黒星で3敗となったので2敗力士がいなくなった。10日目終了時点で1敗は草野、そして3敗で若碇など6人が追走する展開となった。
翌11日目。草野は友風戦だった。当たってすぐに草野が押し込むと友風の体が横を向き、友風が一気に土俵際まで押し込まれた。しかし友風は向き直ると右をこじ入れ、掬って体を入れ替えた。そして最後は左で草野の右肩を押し、土俵下の転がした。友風には失礼だが、草野がそのまま押し出すものとばかり思っていた。これは負けた草野を責めるのではなく、勝った友風を褒めたい一番である。右を差し込んでからの逆転劇は見事だった。
またこの日は3敗の6人のうち5人が勝った。11日目終了時点で草野が2敗であり、単独トップは変わらない。そして3敗は若碇、友風、琴栄峰、欧勝海、東白龍の5人となった。星一つ差となり、若碇と友風以外は直接対決を残しているということで優勝争いが面白くなってきた。
続く
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