2025年1月場所個別評価 宇良
今場所は西前頭4枚目だったが7勝8敗で負け越した。前半戦は4勝4敗で折り返した。そして後半戦は役力士との対戦が増えたが9日目は大関琴櫻を押し倒しで破るなど奮闘した。7勝7敗で迎えた千秋楽は「これより三役」に登場し、大の里戦だったが一気に突き出され、負け越しが決まった。
内容に関してはいつものように低い重心からの押し相撲で白星を挙げていた。琴櫻戦は当たって懐に入って二本差すと一気に寄り、左の差し手をハズに切り替えるとそのまま力強く押し倒した。琴櫻の不調はあるものの、見事な相撲だった。
そしてやはり4日目の高安戦である。当たってすぐに左を深く差すと頭を高安の左脇から出した。その後高安が左から起こそうとした瞬間、左下手を離して左脇をすり抜けながら反り返り、高安の左手を右肩の上に抱えて捻って転がした。決まり手は伝え反りとなり、自身が去年の1月場所千秋楽の竜電戦で決めて以来の決まり手となった。取組後相撲内容に関しては「わからないです」を連発していたようだ。やはり反り技はアイデンティティーであり、今後も観られそうだ。そして四つ相撲が得意で背が高い力士がターゲットにされそうである。また現時点では宇良の後に幕内で反り技を繰り出しそうな力士は見当たらず、今のうちに目に焼き付けておいた方がいいかもしれない。
来場所はご当所ということで今場所以上に声援を受けそうである。また上位力士を倒せば盛り上がることは間違いない。そして3場所ぶりの勝ち越しを期待したい。
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