今年の大関候補2025 若元春
・去年1年に関して
1年務めてきた三役から陥落し、平幕からのスタートとなった。そして1月場所は照ノ富士を破る活躍もあり、10勝5敗で殊勲賞を受賞した。1場所で三役に復帰したが、今度は5月場所で右足親指を痛めて途中休場し、7月場所は再度平幕に陥落した。そして9月場所は11勝を挙げ、三役に復帰した11月場所は10勝をマークし、大関昇進への起点を作った。現時点ではライバルを一歩リードしたという状況である。
・課題
去年の11月場所は結果は出したものの、なかなか得意の左四つには組ませてもらえなかった。よってどのようにして左四つに組み止めるかが課題となる。ただ個人的には左四つにこだわるのではなく、そのまま押し出す相撲を取っても悪くないと思っている。対戦相手も左四つに組まれたら勝てないのは分かっており、その部分は臨機応変に対応してもいいかもしれない。
もう一つはスピードである。体格は霧島とほぼ同じだが、スピードは霧島の方が速い。また三大関との比較で見ると、豊昇龍と大の里の方がスピードが速く、その部分で白星につなげることは難しそうである。スピードより柔軟性で対応している琴櫻の方がまだ勝ち目がありそうである。いずれにしても組み止めるなどして相手の動きを止められるかが鍵を握りそうだ。
・今後に向けて
年齢は31歳であり、今年1年が勝負の年となる。経験は重ねており、あとは結果の部分である。1月場所も二桁勝利を挙げ、大関昇進に向けての足固めをしたい。
力量的には他の三役力士3人よりも僅かながら上回っていると見ている。私としては三役力士との力の差を広げて欲しいという考えである。三大関はいずれも横綱の可能性があり、年齢も若いので勝つのは厳しそうだ。それなら三役以下の力士には絶対に負けないという位の地力を付けて欲しいというのが個人的な意見である。看板力士に勝つことよりも、更なる地力強化が大関への近道かもしれない。
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