若元春と若隆景は大関になれるのか? 結論

 頑張り次第だが、2人共大関に上がれる可能性は十分ある。そして来年1年が勝負ということになりそうだ。3場所トータル33勝はそれ自体ハードルが高く、安定感だけでなく勢いも必要不可欠である。

 ただ相撲の取り口から見れば若元春の方が大関に相応しいと感じている。組み止める相撲であり、スケールが大きいので上に上がっての相撲を観てみたい力士である。一方の若隆景は組み止めるタイプではなく、相撲の上手さに活路を見出すタイプである。ということで上を目指すというよりも、三役で上位力士を倒すという役回りが合っているような気もする。三賞受賞回数は若元春の2回に対して若隆景は6回であり、6回のうちの5回は技能賞ということで技でファンを魅了しているのが分かる。一方若元春はオーソドックスな相撲を取るので、原稿を書いていても褒める部分がどうしても少なくなってしまう。おそらく上位力士に勝てないことを含めて三賞受賞回数で差が出ているものと思われる。よって上に上がることで報われて欲しいと個人的には考えている。

 また若元春が大関に上がれば明確な立場逆転となり、若隆景の負けん気に火が点きそうである。逆の場合はそうはならなそうなので、若元春に頑張って欲しいという部分もある。

 両者共に経験は積んでおり、あとは結果が出るかどうかである。来年は綱取りが一番の話題となりそうだが、2人の大関獲りに向けての動きからも目が離せない。

 最後に若隆元の十両昇進を願いつつ、筆を置きたい。

終わり