若元春と若隆景は大関になれるのか? 傾向と課題 若元春

 今年は3場所、そして去年は1年を通して三役の座を維持しており、実績もあり、実力も備えている。また下位への取りこぼしは少なく、安定感があるタイプである。一方大関以上には弱く、対戦成績も大きくリードされている。照ノ富士戦は1勝3敗、琴櫻戦は5勝9敗、豊昇龍戦は2勝10敗、そして大の里戦は1勝4敗である。11月場所に関しては大関戦はいずれも見せ場のない完敗といった内容だった。よって上に上がるためには上位力士に勝てるかが課題となりそうだ。

 相撲内容的には11月場所は思うように組み止められず、押して勝つ内容が多かった。本人は得意の左四つに組み止める相撲が取れず、自己評価は厳しかったようだ。逆を言えば左四つに組み止める相撲が取れれば大関に上がれそうであり、更なる地力強化を期待したい。