角界のスプリンター! 尊富士 相撲の取り口
突き・押しが得意だが、出足の速さを活かした相撲が特徴であり、押した後に四つに組む相撲も取れる。基本的に電車道で持って行く相撲であり、その中で押し切れる時は押し、四つに組む流れになったら四つになるといった印象である。また高校・大学時代に膝を痛めており、膝に負担をかけないという意味で速攻相撲に徹しているものと思われる。
今後に向けては廻しを取る相撲が課題となりそうだ。今年3月場所は優勝したものの、上位力士は体の大きな力士が多い上にスピードが速くなる。そして押し相撲だけではいなされた時に足に負担がかかる。3月場所は疲労の蓄積が原因で右足首を痛めたと私は考えている。
酔って廻しを取り、相手の動きを止めれば足元に負担をかけなくて済む。勿論廻しを取る相撲ありきではなく、突き押し相撲の中で、廻しを取った方がいい相手の時には廻しを取るということである。差すか、押すか、廻しを取るか、おっつけるかという細かな部分は使い分けが非常に上手く、判断ミスはほとんどない。おそらく優れた判断力に加えて廻しを取る相撲を増やしていくものと思われる。
続く
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