2020年7月場所個別評価 照強
東前頭7枚目 照強 8勝7敗
自己最高位の場所だったが8勝7敗で勝ち越した。連勝スタートも3日目から4連敗。しかし7日目からは3連勝と7月場所の照強は連勝と連敗が続いた。そして14日目はなんと大関朝乃山との取組が組まれた。平幕中位であり、好成績を挙げている訳でもない。この取組に私は驚き以外はなかった。しかし本人はやる気十分だったと思う。勝てば同部屋の照ノ富士の優勝をアシストできるのだから。相撲は立ち合いは迷わず足取りを選択。作戦は前日に付け人の錦富士に相談したみたいだ。勝つならこれしかないと覚悟を決めて臨み、朝乃山に尻もちをつかせた。朝乃山のことは別にして見事としか言いようがない。そして千秋楽の琴恵光戦も立ち合いで足取りにいった。しかし琴恵光に右足を引かれて作戦失敗。そして叩き込みで敗れて9勝目は成らなかった。照強は裏の裏をかいたつもりだったのかもしれないが・・・。相手に完全に読まれていた。こういった部分も照強らしくて面白い。
内容に関しては相手に何をやってくるか分からないと思わせた時は上手くいっていた。一方相手にじっくり見られてしまうと何もできないといった相撲内容だった。照強は身長169センチ、体重120キロの小兵力士なので仕方がない。ただ常に強い気持ちを持ち、黒星を重ねないのが照強の凄さである。また足取りなどの奇襲がある一方、前に出なければ相撲は勝てないというのを理解している。横への動きは速いのでその部分を活かしたいところだ。
9月場所は西三枚目であり、自己最高位を更新すると同時に初の上位総当たりの番付となった。小兵力士でいえば炎鵬が上位力士の壁に跳ね返されたが入れ替わりで照強が挑戦する形である。大変だとは思うが経験になるのは間違いないので負けてもいいので思い切った相撲を期待したい。
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