大関候補は誰だ? 2024年9月場所時点 霧島

 去年の11月場所で二度目の幕内優勝を果たし、今年1月場所は綱取り場所だった。しかし3月場所は5勝10敗の二桁黒星であり、翌5月場所は1勝しか挙げられずに途中休場し、関脇に陥落した。そして7月場所は10勝以上を挙げれば大関復帰だったが8勝7敗に終わり、一場所での大関復帰は叶わなかった。よって大関獲りに向けては一からやり直しということになる。

 綱取りから一転して関脇に陥落した力士は少なくとも私の記憶にはない。首痛が原因だったのかもしれないが、メンタルの弱さを露呈したと言われても仕方がないところである。一方で首痛は完治しており、場所前の稽古もこなせているようである。また優勝2回の実績があり、地力は上位である。個人的には今後の大関獲りに関しては霧島が鍵を握っていると見ている。大の里が大関に上がるのは当然として、霧島が大関に復帰できるかどうか?。仮に復帰できれば四大関となり、他の大関候補が厳しくなる。逆に復帰できなければ平戸海など他の力士にもチャンスが出てくる。

 ポイントは今場所二桁勝てるかどうかだと私は思っている。年齢は28歳であり、一場所でも早く大関復帰できるに越したことはない。そして今場所から4場所続けて好成績を残し、復帰という形が理想である。また大の里や平戸海をはじめとした若手力士に勝つことが求められる。大関に上がった頃とは状況が変わっており、大関に復帰して当然という立場ではない。

 今思えば千秋楽に勝ち越しを決め、関脇の地位を保てたことは大きかった。負け越さない限り地位は守れるので改めて大関復帰に向けて星を揃えていきたい。また9月場所は照ノ富士が初日から休場となった。よって結果だけでなく、復活をアピールするとともに存在感を示したい。

続く