2024年7月場所を振り返って 十両の優勝争い 千秋楽 時疾風ー白熊戦 

 白熊は十両結びの一番で時疾風戦だった。そして獅司が敗れたため、この一番に勝てば優勝ということでプレッシャーが掛かる取組となった。一方の時疾風も東筆頭での7勝7敗であり、再入幕に向けて負けられない。

 相撲は当たってすぐに時疾風が右上手を取った。しかし白熊は左を差し、右は抱えた形で時疾風の動きを止めた。その後土俵際まで寄り詰めると左の腕を返して時疾風の上体を浮かせて寄り切り、初優勝を決めた。

 頭が真っ白になるほど極度の緊張をしたようだが、相撲を観た限りではそうは見えなかった。前日獅司が時疾風に勝った内容を参考にし、右上手を取られても形ではなく、組み止める事に徹した。そして休まず前に出て勝負を付けた。相撲内容も良く、9月場所での新入幕が濃厚となった。先場所までの相撲内容を見た限りでは新入幕に向けてはもう少し時間がかかると思っていた。しかし今場所に入って急速に力を付けてきた印象である。終盤のような相撲が取れれば入幕しても期待できそうだ。

終わり