朝乃山について その3

 1月場所も初日は大栄翔に押し出しで敗れた。本来の朝乃山なら土俵際で残れていたと思う。その後の展開は分からないが・・・。結局残れず、そのまま土俵を割ってしまった。その後も3日目、6日目と敗れたが、相撲を観た限りでは関取と稽古をしていないので相撲勘が鈍っているように私は見えた。12月に行われた合同稽古には参加したが、やはり場所直前に関取と稽古できないのは痛い。

 稽古相手という点では大関に関しては貴景勝には隆の勝がおり、正代には豊山がいる。そして役力士に関しては照ノ富士には宝富士がおり、高安には元横綱稀勢の里の荒磯親方がいる。現在は出稽古ができないので朝乃山にとっては明らかにハンデがある。ただ朝乃山は大関である。どんな状況であろうと大関としての立場を守る必要がある。それでも今の状況を考えると一つ上を目指すのは厳しい環境と言わざるを得ない。

 また新型コロナウイルスに関しても感染が拡大しており、収束の見通しは全く立っていない。少なくとも今年一年はこの状況が続きそうである。おそらく大相撲に関していえば出稽古禁止の状況は当分続くものと思われる。朝乃山にとっては力士の中でも特に厳しい時を迎えている。それでは今、朝乃山は何をすればいいのか?。下世話ながら考えてみた。

・若手力士に胸を出す。

・若手力士へのアドバイス

・若手力士を使って技術の向上を図る

・筋力アップのためのトレーニング、読書など

 既に行っているとは思うが個人的には今は割り切って若手力士への指導に専念してもいいのではないかと思っている。あとは本場所で2桁勝利を挙げれば大関としての役割は果たしていることになる。今は我慢の時だと思い、焦って上を目指すのではなく、若手を育てつつ自身の技術を向上させてほしいというのが私の願いである。それでは一つずつ見ていきたい。

続く