2024年7月場所を振り返って 優勝争い 8日目まで 独走の照ノ富士、気になった部分とは?

 優勝争いに関しては4日目に照ノ富士が早くも単独トップとなった。そして8日目終了時点では照ノ富士が全勝であり、2敗で大関琴櫻と平幕の正代と美ノ海が追いかける展開となった。内容的にも横綱は厳しい相撲を取っており、まずは誰が横綱に土を付けるかが焦点となった。

 それでも照ノ富士に関して気になる部分が一つだけあった。重箱の隅をつつくようだが、あまりに調子が良すぎたことである。鋭い踏み込みから相手を圧倒する内容がほとんどだった。文句のつけようがない。しかしこのまま千秋楽まで持つのか?。15日間は長い。確かに勝つに越したことはない。とはいっても以前の白鵬のように前半戦はそれなりに白星を重ね、後半に入って調子を上げていき、終盤にピークに持って行くのが理想である。平幕力士なら前半戦の勢いをそのままにというパターンもある。しかし横綱なので終盤は役力士との対戦となる。今のままの調子を保てるのか?という疑問が単純にあった。勿論横綱が崩れることを期待していた訳ではない。むしろ逆である。横綱が横綱としての役割を果たしていたので土俵全体が引き締まっており、ありがたいと思ったくらいである。よって私としては頭の片隅にひっかる部分がありながらの後半戦となった。

続く