2021年の大相撲を占う その2

・貴景勝の綱取り

 11月場所は優勝しているので1月場所は初めての綱取り挑戦となる。9月場所も12勝を挙げており、突き押し相撲に安定感が出てきた。少なくとも綱取りに挑戦できるだけの実力は備わってきている。

 ただ貴景勝は以前の稀勢の里のように体格に恵まれている訳ではない。ということで協会幹部にひいきされている力士ではないので単純に結果が求められる。分かりやすく言えば2場所連続優勝である。それができれば横綱に上がれるし、できなければ上がれないということになると思う。また自身も14勝以上を挙げたことはなく、突き押し相撲と合わせて考えると14勝以上のハイレベルの結果を求めるのは少し厳しい。本人も分かっているとは思うが、2場所連続優勝に強くこだわって欲しいところだ。1月場所に関して言えば優勝すれば横綱昇進、できなければ1からやり直しである。それくらいの気持ちで綱取りに臨んでほしい。それでも1月場所の結果に関わらず、今年は間違いなく綱取りの1年となる。稀勢の里以来となる日本出身力士の横綱誕生を期待したい。