2024年5月場所を振り返って 優勝争い 13日目 宇良ー大の里戦 若元春ー欧勝馬戦
13日目。3敗力士はいずれも後半戦での土俵となった。一番先に登場したのは大の里である。相手は宇良であり、初顔合わせとなった。ただ相手を見ながら落ち着いて押せば大の里にとって怖い相手ではない。相撲は立ち合いから宇良が潜り込もうとするも大の里は右からおっつけて宇良を横に向かせ、そのまま押し出した。勝っただけでなく内容も良く、終盤が楽しみになってきた。落ち着いており、精神面も問題なさそうである。
次に登場したのは欧勝馬である。対戦相手は若元春である。これが初めての役力士との対戦であり、胸を借りる立場である。しかし若元春は休場明けであり、欧勝馬の調子の良さを踏まえれば面白い展開になると見ていた。相撲は立ち合いから若元春が押し込むと左を差した。一方欧勝馬は懸命に頭を付けて前傾姿勢を保ち、左下手を取った。しかし若元春は右からおっつけながら相手の左下手を切ると一気に押し出した。若元春は役力士として意地を見せた。流石である。一方欧勝馬はこれで4敗となり、優勝争いから後退した。しかし自分の相撲を取っての黒星であり、悲観することはない。この経験を次に活かしたいところだ。
続く