千代の国引退について 来歴その1

 千代の国は三重県伊賀市出身で九重部屋所属の力士だった。また兄も同じく九重部屋に在籍し、千代の眞(ちよのしん)という四股名で相撲を取っており、最高位は西幕下59枚目だった。現在は俳優、または力士俳優として活躍している。

 寺院の息子として生まれ、四つ年上の兄と二つ年上の姉とともに空手で数々の大会に出場し、賞を独占するなどして「伊賀の澤田三兄弟」と全国に名が知れ渡るほどであった。また小学四年生の時点で既に「将来は力士になる」と決めていたようだ。中学時代は柔道部に所属し主将を務め、全国大会ではベスト16という成績を残した。卒業後の2006年に九重部屋に入門。同年5月場所に本名の澤田で初土俵を踏んだ。両肩の脱臼癖があり、少し苦労したが2008年3月場所、三段目に昇進した際に父が考案した「千代の国」に四股名を改名した。

 2009年3月場所で序二段優勝を果たした後は着実に番付を上げ、2011年5月場所では東幕下9枚目で5勝2敗という成績だった。本来なら十両に上がれる成績ではないが、大相撲八百長問題で大量の引退・解雇の力士が出たため、翌7月場所に新十両への昇進を果たした。そしてその場所では8勝7敗と勝ち越しを決めた。その後は二場所連続で勝ち越し、2012年1月場所に新入幕となった。そしてその場所では9勝を挙げるも右肩の脱臼で途中休場した。翌場所も右肩の脱臼で途中休場し、5月場所は脱臼が原因で全休。7月場所は十両に転落した。

続く