2023年7月場所を振り返って 三賞など

 三賞はまずは新入幕の伯桜鵬が敢闘賞と技能賞を初受賞した。殊勲賞は横綱照ノ富士を破り、10勝を挙げた錦木が初受賞となった。また初土俵から所要103場所での受賞は史上最も遅い記録となった。そして優勝決定戦に持ち込んだ北勝富士は初の敢闘賞受賞であり、三賞は3度目の受賞となった。

 そして4人が千秋楽に白星の条件を満たし、敢闘賞が決まった。豊昇龍は初受賞で三賞は3度目となった。11勝を挙げた琴ノ若は4度目の敢闘賞となった。他は新入幕の豪ノ山と湘南乃海がいずれも初受賞となった。これで受賞者は延べ8人となり、過去最多の6人を上回った。

 十両は強い力士が上に上がったのもあり、久々の混戦となった。14日目終了時点で熱海富士、友風、大奄美の3人が4敗で並んでいたが千秋楽で友風が敗れ、熱海富士と大奄美が勝ったので4敗同士の優勝決定戦となった。相撲は互いに得意としている右の相四つとなったが大奄美がおっつけながら左上手を取りに行くも取れない。その後大奄美が引いたところを待ってましたと言わんばかりに前に出て一気に押し倒した。また本割では14日目に敗れており、雪辱する形での初優勝となった。先場所は13勝を挙げており、この結果は当然である。また相撲内容も先場所に比べたら得意の右四つに組み止めて勝つ相撲が増えており、明らかに進歩している。来場所は5場所ぶりの幕内での土俵となり、目指すは勿論勝ち越しである。二十歳の若手期待の力士であり、成長が今から楽しみである。