2023年7月場所を振り返って 優勝争い その1

 前半戦は一人横綱の照ノ富士が連敗し、4日目から休場した。また新大関霧島は場所直前に右肋骨骨挫傷で初日は休場し、4日目から出場するなど波乱の展開となった。そんな中で8日目終了時点では関脇豊昇龍と平幕の錦木と北勝富士の3人が1敗でトップで並んだ。そして2敗で関脇大栄翔と若元春など6人が追いかける展開となった。その中で前半戦の台風の目となったのが錦木である。初日の霧島戦の不戦勝もツイていたのかもしれない。2日目の照ノ富士戦は掬い投げで破り、4年ぶりとなる金星を挙げると翌日からは大関獲りの三関脇に連勝、そして6日目も小結阿炎を押し出しで破り、6連勝スタートとなった。7日目は小結琴ノ若に敗れて初黒星となったが8日目は翔猿を破り、7勝1敗で折り返した。3人の1敗力士の中では本来なら番付最上位の豊昇龍が有利と言いたいところである。しかし豊昇龍は二関脇と霧島との対戦を残しており、星を伸ばせるかは分からない。そして北勝富士は平幕中位であり、上位力士とはまだ対戦していないので崩れる可能性も十分ある。一方錦木は7日目で役力士との対戦は全て終えており、あとは平幕力士との対戦を残すのみである。審判部としても調子の良い平幕力士をぶつけていくしかないといったところである。ということで平幕力士ではあるが、錦木が優勝争いの主導権を握る形で後半戦を迎えた。

続く

いたいところである。