遅れて来た大物! 若元春 若隆元に関して

 さてそれでは兄弟の紹介をしたい。三兄弟の長男の若隆元は現在31歳であり、若元春より二つ年上である。最高位は東幕下7枚目であり、7月場所は東幕下19枚目で4勝3敗で勝ち越した。

 若元春同様、高卒での入門だが高校在学中の2009年11月場所で初土俵を踏んでいる。三段目には所要3場所で昇進しているが幕下昇進までは2年を要しており、高卒で関取になっている力士と比べれば少し時間がかかっているという印象がある。その後は怪我などもあり、幕下での土俵が長くなっている。

 相撲は押し相撲も四つ相撲も取れる万能型だが、最近は怪我の影響もあってか前に出る相撲が取れなくなっており、相手が前に出てきたところで逆転勝ちを狙うような相撲が多いのが少し気になる。番付的には十両昇進の可能性がある幕下15枚目以内とそれ以下の番付を行ったり来たりなので十両に上がれる可能性はある。しかし十両昇進が目前となる幕下5枚目以内には上がったことがなく、現状では関取は厳しいと言える。上に上がるためには前に出て勝つ相撲をもっと増やす必要がある。

 とはいっても兄弟関係で言えば二人の弟のまとめ役であり、若い頃はよくけんかしていた弟二人も若隆元の言うことはちゃんと聞いていたようである。去年行われた元蒼国来の引退相撲では部屋関係者の行事ということで三兄弟揃って化粧まわしを付けて土俵入りを行った。関取にはなれていなくても欠かすことのできない存在である。

続く