2023年1月場所個別評価 正代

 10勝以上を挙げれば大関特例復帰となったが6勝9敗という成績に終わった。前半戦は自分の相撲がほとんど取れず、8日目は若元春に敗れて6敗となり、大関復帰が早々と消滅した。後半戦は9日目から4連勝し、巻き返したが13日目からは連敗し、千秋楽は妙義龍に敗れて9敗となり、平幕陥落が避けられない状況となった。

 場所後に語っていたがやはり右足親指を痛めていたようだ。12月下旬に痛め、回復しなかったので初日前日に痛み止めの注射を打ち、場所中は連日痛み止めの薬を服用していたみたいだ。また右足親指は8月から痛めており、深刻な状況といえそうだ。休場も考えたが強行出場に踏み切ったと言っていた。内容を見ても大栄翔戦や玉鷲戦は一方的な相撲で突き出されており、本調子でなかったのは明らかである。しかし休場すれば相撲を取る筋力が低下するので休場すればよかったかというとどちらとも言えない。本人もおそらく迷ったのではないだろうか。大関に復帰できなかったことは残念だが、復帰を目指せる体調ではなかったということである。

 来場所は平幕の番付となりそうだが、勝ち越せば三役に復帰できそうなので勝ち越しを目指したい。右足親指の状態がすぐに良くなるとは思えないが、地力はあるので最善に持っていきさえすれば勝ち越せる力はある。あとは諦めない気持ちを持って相撲を取って欲しい。またファンが多い力士であり、ファンの期待に応えるような相撲を私としては望んでいる。