今年の大関候補2023 朝乃山

 今年中の大関復帰は厳しいが、今年後半には上位力士と対戦できる番付まで戻してくると予想し、候補として挙げた。元大関の実力者であり、横綱候補でもある。

・去年1年に関して

 新型コロナウイルス対応ガイドライン違反で6場所出場停止処分を受けたので5月場所までは土俵に上がれなかった。そして7月場所で復帰するも番付は三段目まで下がった。そして当然ながら三段目優勝を果たすと9月場所は幕下に番付を戻し、2場所続けて6勝を挙げ、1月場所での十両復帰を決めた。

・課題

 特にこれといって見当たらない。まずは番付を戻していくことが最優先である。1月場所は14勝1敗という成績で十両優勝を果たし、圧倒的な強さを見せ付けた。11日目の大翔鵬戦は先に相手に左上手を取られての黒星だった。大翔鵬は体が大きく、左上手を取れば十分の力士なので先に上手を取られてしまっては仕方がない。結局上手を取れないまま寄り切られた。内容を見ても相手に攻めさせてから得意の右四つに組み止めるといった相撲が多く、このあたりはさすが元大関といったところである。

・今後に向けて

 3月場所の幕内復帰は微妙なところだが、復帰できても、そうでなくても一番一番に集中し、着実に白星を重ねていきたい。年齢は28歳であり、3月には29歳となる。しかし朝乃山にとっては「まだ29歳」である。厳しい処分を受けたが、私に言わせれば少し遠回りしただけのことである。また朝乃山に限らず、番付を下げたほうが上がっていく時に勢いが付くのが大相撲である。この勢いを最大限に活かしたい。また出場停止処分中に祖父に次いで父を亡くすという辛い経験をしている。そして辛い経験を乗り越えての今の朝乃山である。少なくとも以前の朝乃山ではない。精神的に一回り大きくなっているはずである。コメントを見ても十両に復帰し、モチベーションが更に上がっているみたいなので非常に楽しみである。横綱が長期休場となりそうであり、現在は戦国時代である。朝乃山がまとめて面倒を見て、戦国時代を終わらせることを期待するファンも多いのではないだろうか。