2026年1月場所個別評価 西ノ龍

 今場所は西十両6枚目だったが9勝6敗で勝ち越した。前半戦は4勝4敗で折り返した。そして後半戦は白星を伸ばすと13日目は藤凌駕を押し出して新十両から3場所連続で勝ち越しを決めた。14日目は一意に勝ち、9勝で場所を終えた。

 内容に関しては左四つに組む相撲と押し相撲で白星を挙げていた。4日目の明生戦は当たって左をのぞかせると明生が引いて右へ回り込もうとしたが逃さず押し出した。10日目の藤青雲戦は当たってすぐに左下手を取ったものの藤青雲に両廻しを許して寄り詰められた。しかし右上手を取るとうっちゃり気味の上手投げで藤青雲を裏返しにした。西ノ龍らしいしぶとい内容だった。そして13日目の藤凌駕戦は突っ張り合いから得意の左四つに組み止めた。しかしその後は馬力のある藤凌駕に手こずった。最後は出し投げから突いて藤凌駕の上体を起こして押し出した。

 課題としては本人が言うように前に出る圧力が挙げられる。圧力負けする内容もあり、勝った相撲も先述の藤青雲戦だけでなく、9日目の輝戦と14日目の一意戦も逆転の投げ技での白星だった。確かに勝負を諦めない姿勢は素晴らしいのだが、やはり得意の左四つに組み止めて前に出る相撲が理想である。それでも勝ち越しで満足せず、9勝目を挙げたあたりは流石の勝負根性である。

 来場所は自己最高位の東十両4枚目となった。ただ今場所は十両上位の力士には勝っていたものの、内容的には勝つので精一杯といった感じに見えた。やはりもっと前に出る力が欲しいところだ。よって個人的には上を目指す前に課題克服に力を注いで欲しいと思っている。その一方で左四つに組む相撲が取れているのは好材料である。そして左四つに組む相撲が取れているのが連続勝ち越しの要因と見ている。番付が上がっても大崩れをするといったことはなさそうだ。気迫が伝わってくる力士であり、いずれは幕内の土俵を盛り上げる存在になりたい。