2026年1月場所個別評価 熱海富士
今場所は西前頭4枚目だったが12勝3敗の好成績で3回目の敢闘賞を受賞した。連敗スタートとなったが3日目から快進撃が始まった。白星を重ねると9日目は豊昇龍を押し出し、嬉しい初金星となった。翌9日目は大の里を取り直しの末押し出しで破り、2日連続の金星となった。その後12日目は安青錦との2敗対決に敗れ、優勝争いから後退した。しかし安青錦が14日目に敗れたため再び安青錦と先頭に並んだ。千秋楽は本割で勝って安青錦との優勝決定戦となったが首投げで敗れ、初優勝は成らなかった。
内容に関しては右差しの相撲と押し相撲で白星を量産した。連敗で始まったが初日の大栄翔戦は前に出たものの、かわされる形で突き落とされた。2日目の玉鷲戦は相手が左にずれて当たっており、警戒されているように見えた。内容は悪くなく、結果論だが今場所の活躍が予感できた連敗と言える。その後連勝が始まったが、先場所までとの大きな違いは立ち合いの踏み込みである。当たりが鋭くなったので相手が一気に後退することが多かった。また当たりが強ければその後の形にこだわる必要がなくなる。右差しが得意だが差せなかった時はおっつけたり押せばいいだけの事である。何より身長187センチ、体重195キロの巨体である。一気に前に出て来られたら相手はたまったものではない。八角理事長が言うように、以前の小錦を見ているようだった。
相撲に関しては豊昇龍戦は相手のモロ手突きを下からあてがうと豊昇龍が左に下がって引いたところを難なく押し出した。豊昇龍は左膝を痛めており、万全ではなかったもののこれ以上ない内容での初金星となった。そして14日目の霧島戦である。当たり勝ち、二本差されたものの左上手を取ると右はおっつけながら挟みつけて霧島の動きを止めると構わず東土俵下に浴びせ倒した。根こそぎ土俵の外に運んでおり、今場所を象徴するような相撲内容だった。本割と決定戦では安青錦敗れたものの、いずれも安青錦が警戒していた分だけ勝てたように見えた。よって私的には悲観することはないと思っている。また今場所の相撲に磨きをかければ結果は後からついてくる。
優勝できなかったとはいえ、来場所は新三役が濃厚である。ただスケールが大きいだけに、ここで満足されては困る。来場所は勝ち越しではなく二桁勝利を挙げ、大関昇進への起点を作って欲しい。そして今後に向けては次の場所が試金石とも言える。まだまだ粗削りな部分はあるものの、一番大事なのは当たって相手に圧力を掛けることである。この相撲が来場所も取れれば上を目指せるはずである。そして私としては賜杯よりも三役より上の地位を目指して欲しいと考えている。
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