2025年11月場所を振り返って 優勝争い 13日目 大の里ー安青錦戦
そして結びは大の里と安青錦の2敗対決となった。過去の対戦成績は大の里の2戦2勝である。内容も大の里が出足と馬力で圧倒しており、大の里が勝つと見ていた。
相撲は大の里のモロ手突きをかいくぐり、安青錦が左上手を取った。しかし大の里は構わず右を差し、体を預けるようにして寄り切った。ただ安青錦の左上手投げで腹ばいに倒れており、微妙な一番だった。それでも安青錦が投げを打った時は両足が宙を浮いて土俵を割っており、物言いは付かなかった。
勝った大の里は2敗を守ったが左上手を取られており、ヒヤッとしたと思う。また後で振り返って見ると立ち合いの踏み込みが甘く、腰高ように見えた。そのことが左前廻しを取られた原因の一つである。ただ連覇に向けてこの1勝は大きい。
一方負けた安青錦は前回までとは違って廻しは取れた。そして懐に入りたかったようだが、それは許してもらえなかった。しかし際どい勝負に持ち込んだのは事実である。そして今後勝てる可能性が出てきた。奇をてらうのではなく、立ち合いの当たりをもっと強くして次こそは対大の里戦初勝利といきたい。
13日目終了時点で2敗は大の里と豊昇龍、そして3敗は安青錦となった。残り2日あるが、優勝争いはほぼ3人に絞られたと言っていいと思う。
続く