2022年5月場所を振り返って 優勝争い その2

 11日目。隆の勝は豊昇龍戦だったが立ち合いからすぐに左上手を取られ、組み止められたかに見えた。しかし右を差し、下手を取ると左はおっつけて応戦した。その後隆の勝が右下手投げを打ちにいったところを豊昇龍が左外掛けにいった。しかし隆の勝は外掛けを踏ん張りながらも右下手、左はおっつけの形で体を寄せ、一気に寄り倒した。隆の勝は右差しの相撲は取れるが廻しを取ることはほとんどない。しかし珍しく廻しを取り、四つに組み合う中で勝機を見出し、勝ちに結び付けた。自分の相撲とは少し違った形での白星ということで終盤戦に向けて勢いがつくような相撲内容だった。

 そして照ノ富士は阿炎戦だったが1月場所は負けており、注目された。しかし相撲は阿炎ののど輪押しに少しだけ後退したが阿炎が引いてきたところを一気に押し出した。完勝である。前半戦は大栄翔と玉鷲に一方的な相撲で敗れ、心配されたがしっかりと立て直してきた。この相撲が取れれば取りこぼしは考えにくいと思った。あとは先頭を走っている力士が負けるのを待つだけである。さて11日目終了時点で一山本が敗れて3敗となったので2敗は隆の勝一人となった。そして3敗で照ノ富士など5人が追いかける展開となった。そして12日目は隆の勝が2敗を守ったが3敗は5人から3人に減った。

続く