大相撲9月場所を振り返って 優勝争い その1 

 大相撲9月場所は東関脇正代が13勝2敗という成績で悲願の初優勝を飾った。熊本県出身、そして東農大出身では初。時津風部屋では1963年名古屋場所の大関北葉山以来57年ぶりである。

 初日から両横綱休場に加えて玉ノ井部屋で19人が集団感染する事態になった。クラスター発生である。これにより感染していない力士も含めて所属力士28人と玉ノ井親方の全休が決まった。玉ノ井部屋には現在は幕内力士はいないが休場により取組数が減った。その部分でも少し寂しい場所になったのは否めない。波乱含みの中の初日となった。

 両横綱が休場ということで番付最上位の2大関が優勝争いをリードできるかが一番の焦点となった。貴景勝は前半戦を6勝2敗とまずまずの星で折り返した。しかし朝乃山は何と初日から3連敗し、優勝に関してはかなり厳しい星勘定になった。

 そして8日目終了時点で全勝、1敗力士はおらず、2敗で貴景勝、正代、7月場所優勝の照ノ富士など9人が並ぶ大混戦となった。前半戦で上位陣が星を潰しあい、平幕も星を潰しあった結果である。またこの時点では優勝が3敗、4敗になる可能性も十分あった。ここで私が注目したのが照ノ富士である。なぜなら8日目で役力士との対戦が終了したからである。9日目からは平幕との対戦になるので連続優勝の可能性もあると私は見ていた。ちなみに平幕での連続優勝は過去に例がない。照ノ富士は後半戦は9日目は勝ったが10日目は隆の勝に寄り切りで敗れて3敗。そして12日目は阿武咲に寄り倒しで敗れて4敗となり、優勝争いから大きく後退した。そして再び左膝を痛めたということで13日目から休場した。やはりそうは甘くない。また膝を痛めているので押し込まれたり動かれたりするとどうにもならない。結局休場という意外な形で優勝争いから脱落した。

続く