琴櫻に次ぐ大物!? 琴栄峰 部屋の存在
佐渡ヶ嶽部屋は1955年に創設された伝統ある部屋である。そして1965年1月場所から完全部屋別総当たり制が導入されたが、その時点で幕内力士を出していた部屋の中で唯一、現在に至るまで幕内力士を絶やしたことがない。
また分家独立した例は、尾車部屋を創設した琴風、鳴戸部屋を創設した琴欧洲、秀ノ山部屋を創設した琴奨菊の3例ある。いずれも元大関であり、大関以上は分家独立が許されている。また元関脇琴錦は尾車部屋に身を寄せた後朝日山部屋を創設して伊勢ヶ浜一門に移籍している。
2025年7月場所現在力士数は17人であり、関取は琴櫻、琴勝峰、琴栄峰の3人である。関取予備軍の幕下には現在4人いるが、以前は5人以上がひしめいていた印象があり、それに比べると少し寂しい気もする。期待はやはり琴拳龍である。モンゴル出身で体格に恵まれており、年齢も21歳と若い。ただ琴栄峰との出世争いに敗れ、差がついたと言われても仕方がない状況である。現状では部屋にはこれといったライバルは見当たらず、新十両に向けては強い自覚をもって頑張るしかない。自己最高位は東幕下8枚目であり、2025年7月場所は西幕下20枚目で4勝3敗で勝ち越した。来場所は幕下上位の番付になりそうだが、まずは新十両が見えてくる幕下5枚目以内を目指したい。
また三段目には十両目前まで番付を上げた琴太豪がいる。自己最高位は東幕下筆頭だが、チャンスをモノにできない中で怪我も重なり、現在は32歳である。関取に向けては厳しい状況だが、もうひと頑張りを期待したい。
部屋全体を見ると琴勝峰と琴栄峰は若く、大関もいるので関取が途切れることは当分なさそうだ。ただ琴栄峰が新入幕となった一方、今場所は幕下15枚目以内に入っている力士がおらず、力量差が広がっているのは否めない。よって琴拳龍が頑張るだけでなく、それ以外の力士の台頭が望まれる。
続く
最近のコメント