ラダーの申し子! 嘉陽 師匠の中村親方に関して 三役昇進まで  

 師匠の中村親方は元関脇嘉風である。嘉風は大分県佐伯市出身で尾車部屋所属だった。また身長177センチ、体重148キロであり、突き、押しを得意としていた。

 日体大3年次にアマチュア横綱を獲得したが学業と学生相撲を優先し、卒業を待っての入門を希望したため、幕下付け出し資格の有効期限の1年を過ぎた。よってタイトルホルダーとして初めて前相撲からの初土俵となった。

 やはり実力があるということで出世は早く、所要9場所で十両昇進を果たした。そして十両は3場所で通過し、2006年1月場所で新入幕となった。また当時では史上2位タイ(現在は7位タイ)のスピード出世となった。

 ただ入幕後は幕内に定着はしたものの、平幕中位~下位を行ったり来たりという状況が続いた。しかし2010年9月場所は11勝4敗で2度目の敢闘賞を受賞した。このあたりから少しずつ頭角を現し始めた。その後2014年1月場所からは2場所連続で10勝を挙げ、3月場所は3度目の敢闘賞を受賞した。そして次の5月場所は東小結となり、新三役となった。新入幕から所要49場所での新三役は史上4位のスロー昇進であり、33歳1か月での新三役は昭和以降8位の高齢昇進となった。

続く