これぞ理想の横綱! 照ノ富士 2017年3月場所14日目の琴奨菊戦 変化に対する私見
確かに状況を考えれば変化は良くない。ただ照ノ富士の左膝の状態は全く報道されておらず、また優勝争いをしていたので照ノ富士にとっては不運だったとしか言いようがない。また照ノ富士の「今だから分かるのは、みんな目の前の白星のために必死にやっており、絞り出した上での選択である」の言葉が非常に重い。観る側としても考えさせられる言葉である。
しかしである。琴奨菊の状況を踏まえれば、少なくとも日本出身力士に関しては変化はできなかったはずである。仮に変化すれば、そのことで一生言われ続ける可能性があるからである。アドバイスをした安美錦も、もし自身が当事者だったら変化はできなかったと思う。外国出身力士だからこそ変化できたと言える。外国人なので引退すれば母国に帰ることができる。
ただ本人も今となっては変化を反省しているようであり、琴奨菊に謝りたいと語っている。一方心配したのが琴奨菊の方である。取組後は礼をしておらず、明らかに不満が態度に表れていた。そして「どうして、意地の張り合いをしてこないのか?」という思いが強く残っていたらしい。しかしテレビ番組の特集で照ノ富士が語っているのを見て、安易な気持ちで勝ちに行った訳ではないと知って、納得できる部分があったようだ。
そして少なくとも横綱昇進後は、琴奨菊戦のような立ち合い変化は一番もなかった。相手を受けて立つ相撲を取っており、おそらく琴奨菊戦の反省も生かされていると私は思っている。
続く
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