2025年1月場所を振り返って 優勝争い 14日目 尊富士ー豊昇龍戦

 そして結びで豊昇龍と尊富士の3敗対決となった。過去の対戦成績は豊昇龍の1勝であり、この1勝は尊富士が新入幕優勝を果たした2024年3月場所である。豊昇龍が小手投げで破り、尊富士の新入幕での初日からの連勝を11で止めた一番だった。尊富士の出足は鋭いものの、スピードは豊昇龍の方が上であり、豊昇龍が有利と見ていた。

 相撲は豊昇龍が左から張って二本差すと両廻しを取り、吊り気味に一気に寄り切った。豊昇龍は強い内容であり、綱取りに望みをつないだ。またここ一番での集中力は流石大関である。負けた尊富士は二本差されることは滅多になく、鋭く踏み込んだもののそれ以上に豊昇龍の踏み込みが鋭かった。取組後は「まあ、見ての通りです」とコメントしていたが、番付の違いを見せつけられた。これで4敗となり、優勝争いから脱落した。

 14日目終了時点で3敗は金峰山、そして3敗は豊昇龍と王鵬の2人であり、優勝争いは3人に絞られた。そして千秋楽は金峰山は王鵬戦が組まれた。金峰山が勝てば初優勝が決まり、負ければ王鵬と並び、優勝決定戦となる。そして豊昇龍は結びで琴櫻戦となり、勝てば三つ巴の決定戦になる可能性がある。

続く