未完の大器! 湘南乃海 今までの印象
さて私が見た印象だが、幕下時代にまず目に入ってきた。当時から手足が長く、立派な体格をしており、大物感を漂わせていた。また動きも速いのですぐに十両に上がれるものだと思っていた。師匠の高田川親方も十両昇進時に「順当にいけば3,4年前に上がっていてもおかしくなかった」と語っていたが、私が観た限りでも同感である。しかし目の覚めるような素晴らしい相撲を取ることがあるが、それが続かなかったという感じである。結果的に幕下で6年余り過ごすことになった。一進一退を繰り返し、注目していた私にとってももどかしい日々が続いた。師匠や部屋関係者、両親は尚更だったと思う。しかし去年の後半から前に出る圧力が強くなり、厳しい相撲が取れるようになった。時間はかかったが、壁を破ったのは明らかである。確かに苦労はしたが、結果的にいい下積みになったと思う。そして苦労した分だけ付いた実力は本物である。新十両での12勝がまさにそれを証明している。また先述の通り今年の3月場所は幕内の土俵で二番勝っており、内容的にも幕内で通用する相撲を取っている。新入幕は時間の問題である。
続く
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