2026年7月場所個別評価 義ノ富士
今場所は新三役の場所となったが6勝9敗で負け越した。初日は横綱大の里を押し出しで破ると4日目は大関復帰を目指す安青錦を上手投げで下し、前半戦は4勝4敗で折り返した。そして後半戦は横綱豊昇龍に勝ち、白星が先行した。しかしその後は黒星が増え、14日目に負け越しが決まった。
内容に関しては右四つの相撲と押し相撲で白星を挙げていた。また負け越した理由としてはパリ公演から帰国後首を痛めたことが挙げられる。相撲を取る稽古を再開したのは初日の4日前であり、相撲を露る稽古はその1日だけだった。おそらく稽古不足が原因で後半はスタミナが切れ、失速したものと思われる。
それでも両横綱と安青錦を破り、能力の高さを見せた。大の里戦は立ち合いでやや当たり負けしたものの、相手が引いた瞬間を逃さず一気に押し出した。引かれれもついて行けるスピードがあり、前に落ちないのは流石である。安青錦戦は左下手を取られて苦しい体勢となったが右上手を取ると土俵際で二丁投げ気味の上手投げで安青錦を裏返しにした。安青錦が左足首を痛めていたとはいえ、とっさに逆転技を繰り出せるのは相撲センスの成せる業である。そして豊昇龍戦は突き立てられたものの下からあてがって二本差すとそのまま一気に寄り切った。自分の相撲が取れており、会心の内容で横綱を倒した。負け越したものの、次期大関候補であることは疑いようがない。
さて場所後は熊本に帰省中に震度7の地震で被災したことを明かした。宇土市内にある実家は半壊のようであり、家は傾き、トイレも壊れて使用できないらしい。その後巡業に参加するため熊本空港から飛行機で前日に巡業先の岐阜入りをした。地元の人からも相撲で元気づけられるようにと言われたらしい。年齢は25歳と若い上にそれができる立場にいる力士である。まずは精一杯自分の相撲を取った上で地元の方に明るいニュースを届けたい。そして来場所は二桁勝利を挙げ、三役復帰といきたいところだ。
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