英乃海引退に関して 師匠の元幕内肥後ノ海の紹介 引退後 師匠として

 引退後は2003年12月に独立し、木瀬部屋を創設した。そして一大勢力を築き、関取を多数輩出している。一方、大器として期待された小結・常幸龍が幕内在位15場所止まりで角界を去った際は「ウチの部屋じゃなかったら、もっともっと番付が上がっていたんじゃないか。まさに原石。磨ききれなかった悔しさがある」と吐露した。

 私的には常幸龍へのコメントが部屋を象徴しているように見える。現在の幕内力士を見ても美ノ海と宇良は自分で考えながら相撲を取り続け、立場を築いている印象がある。よって自主性に任せ、最大限に生かした力士が強くなっているように見える。それは関取を10年以上務めた英乃海にも当てはまる。

 そして常幸龍はひょっとしたら他の部屋だったら強くなっていたかもしれない。しかし部屋を選んだのは常幸龍本人であり、自身の責任でもある。また厳しく指導したところで、今度は師匠と弟子の関係がこじれる可能性もある。そうなると力士が力を発揮できる環境ではなくなる。この部分は角界では師匠が絶対の存在なので難しいところである。よって常幸龍の件はトータルで見ると何とも言えない。

 ということで木瀬親方は指導者としてというよりも、部屋の設備を整えたり、有望な学生相撲出身者を多数連れてきたり、また力士が稽古をしやすい雰囲気を作るといった方向性で才能を発揮しているように見える。そして角界のタテ社会とはまた違った環境を作ったという点での貢献度が高く、他の部屋より一歩先んじているように感じる。

続く