2026年1月場所を振り返って 優勝争い 千秋楽 琴櫻ー安青錦戦
そしてもう一人の3敗の安青錦が結び前で土俵に上がり、琴櫻戦だった。過去の対戦成績は安青錦の3勝1敗であり、安青錦の3連勝中である。また3勝のうちの2勝は内無双で勝っている。琴櫻がノド輪で起こせれば話は別だが、大の里のような馬力と出足を持っている訳ではない。かと言って四つに組んだとしても内無双で仕留められており、どう考えても安青錦が有利だと見ていた。ただ安青錦が負ければ熱海富士の優勝が決まるという点ではプレッシャーが掛かる一番となった。
相撲は安青錦が頭と両手でぶつかったのに対し琴櫻は右カチ上げで当たるも安青錦の上体は全く起きない。その後安青錦が押し込み、土俵際で琴櫻に左に回り込まれたところで左上手を許した。しかし上手が深く、安青錦の重心は低いままである。また安青錦は右下手は取っており、一回重心を下げて体勢を立て直すと左からの強烈なおっつけで琴櫻の上体を起こし、万全の形で寄り切った。これで優勝争いは安青錦と熱海富士による決定戦に持ち込まれた。
安青錦はプレッシャーが掛かる戦いを制したが、先場所は大の里の千秋楽休場で豊昇龍が先に優勝決定戦進出を決めており、この状況は経験済みである。本割に集中したと本人は語る。それにしても光ったのはその落ち着きぶりである。特に琴櫻に左に回り込まれた後上手を取られたが、決して慌てなかった。廻しを切りにいくのではなく、腰を下ろすと同時に琴櫻の上手を遠くし、力を出させない形に持ち込んだ。12日目の熱海富士戦同様、勝ち急がない相撲で決定戦に駒を進めた。大関とはいえまだ21歳であり、落ち着き払っている内容には驚きしかない。
続く
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