安定感抜群! 狼雅 師匠の元大関・雅山に関して 大関陥落後と再度の大関挑戦

 平幕に番付を下げた後は平幕上位~中位の番付に留まり、三役に昇進しても負け越して即陥落するなどかつての勢いは失われていた。また右肩の怪我で大関から陥落したが怪我の回復が遅れ、かばっているうちに今度は左肩も痛めたため、突き押し相撲だけでなく四つ相撲も身につけた。これが功を奏し、2004年9月場所で関脇に復帰すると9勝6敗という成績で4年ぶりに三役で勝ち越した。その後も三役に定着し、周囲からは大関復帰を期待する声が聞かれるようになった。大関再挑戦となるこの時まで時間を要したのは、途中で父親の病気治療のため長期入院(2004年9月場所後に死去)など心労に見舞われたことで、持ち直すのに時間がかかったようである。

 その後東前頭4枚目で迎えた2005年11月場所は当時の三大関(魁皇、千代大海、栃東)全員に勝って10勝5敗と二桁勝利を挙げ、大関陥落後では初となる三賞の敢闘賞を受賞した。その後小結に復帰した2006年3月場所で10勝を挙げると次の5月場所では白鵬を含む四大関全員を倒し、千秋楽まで白鵬と優勝争いを演じた。そして初の幕内最高優勝こそ逃したものの14勝1敗の好成績を挙げた。

続く