安定感抜群! 狼雅 始めに
狼雅のセールスポイント、それは安定感である。今場所で幕内11場所目となるが、十両時代を含めてそのほとんどが二桁勝利がない一方、二桁黒星もない。白星も黒星も大体一桁で収まっている。唯一の二桁勝利は2025年3月場所だが、この場所は一年務めた幕内から十両に陥落した場所であり、地力が違ったため二桁勝てたと言える。一方二桁黒星は休場した場所を除けば2023年11月場所の1回のみである。ただこの場所は新入幕の場所であり、幕内力士のスピードに対応できなかったのが理由である。その部分では理解できる二桁黒星である。
また最近は言われることが減ったが、それでも「この相撲内容なら勝ち越せる」「8番勝てる相撲」と解説者が言うことがある。つまりこの相撲内容なら時に負けることはあってもしれないが、トータルで見れば勝ち越せるということである。幕下以下は原則一場所7番だが、立ち合い変化で負けることがあっても連続で注文相撲を取られることはほとんどなく、最後はその実力が問われることになる。そして十両以上は15番相撲を取るので幕下以下ほど注文相撲を気にする必要がなくなる。よって力士は勝ち負け以上に相撲内容が大事になってくる。例外は小兵力士であり、大型力士ほど体力がないので勝てる時に勝っておきたいところである。そして狼雅に話を戻すと、大勝ちこそないものの、勝ち越せる相撲が取れる力士である。
それではなぜ勝ち越せるのか?。やはり相撲の安定感である。右四つの相撲に自信を持っており、投げ技もある。そして不利な体勢になっても徐々に有利な体勢に持って行き、白星に結び付けるといった相撲も取れる。
また過去の成績を見て思うことは新入幕に上がるまでの成績である。先述の通り2023年11月場所に新入幕となったが、一年前の2022年11月場所で新十両となっている。そこから9勝、9勝、8勝、9勝、8勝といずれも勝ち越しての新入幕となった。勿論連続勝ち越しは素晴らしいのだが、二桁勝利がないというのも珍しい。少しずつ番付を上げての入幕ということでもどかしく感じた人もいるかもしれない。しかしここまでの成績を見た限りでは大勝ちがない代わりに大負けがない力士といって良さそうだ。
続く
 
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