阿炎は大関に上がれるのか? 最後に

 課題は今のところは特に見当たらない。突き押しの威力を更に増すことが求められる。そのためにはやはり稽古あるのみである。また上に上がった時は四つ相撲を覚える必要性が出てくるかもしれない。ただ繰り返しになるが手足が長い上に相撲センスもあるので多分すぐに覚えると思う。今はとにかく突き押しに磨きをかけたい。

 結論としては大関に上がれると私は見ている。また上がっただけで満足するのではなく、更にその上を目指したい。入門後の休場は出場停止によるものだけであり、大怪我はしたことがない。体が丈夫なうえに底は見せていない。今までは協会や周囲の人に迷惑をかけてきたが、今度は番付を上げることで恩返しをしたい。そして朝乃山が番付を上げてくる頃には上位力士として迎え撃つ立場となりたい。現在上位力士が手薄であり、割って入る余地は十分ある。今はひたすら自分の相撲を磨いていくことを期待したい。

 さて3月場所は8勝7敗で勝ち越したが9日目から4連敗するなど少し物足りなさも残った。本人は語っていないが、どうやらヒジを痛めていたみたいだ。その痛みが原因で力強いのど輪押しがあまり見られなかった。それでも新関脇で勝ち越したのは立派である。ヒジを治した上で来場所は二桁勝利を挙げ、大関昇進の起点を作りたい。

終わり