四股名はどうなる? 草野 相撲の取り口

 右四つ、寄りを得意としているが突っ張ることもでき、万能型である。そして投げ技も得意であり、潜在能力が高い。一番の持ち味が連続攻撃である。2025年7月場所14日目の安青錦戦では突き起こした後得意の右四つに組み止めると左からの上手出し投げで安青錦のバランスを崩した。そして間髪入れずに右を差し、安青錦の上体を起こして寄り切った。この技の連続性が最大の特徴である。勿論身体能力が高くなければこのような攻めはできない。しかしそれだけではなく、差し身の良さと体の寄せ方に相撲センスを感じる。

 前宮城野親方の元横綱白鵬から動きの連続性とつながりの重要さを日々伝えられていたようだ。白鵬は協会を退職したので指導してもらえなくなったが、今後も連続攻撃を主体とした速い相撲を磨いていくことになる。稽古も大事だが、頭の中のイメージも大事になってきそうである。また矢継ぎ早の攻撃という点では相撲の取り口は違うものの、同部屋の尊富士に通じる部分がある。逆に止まってしまっては駄目なタイプであり、常に動きながら勝機を見出すことが求められる。

続く