若隆景は大関になれるのか? 元大関増位山に関して 大関獲り
・大関獲り
大関に昇進したのは1980年3月場所であり、大関獲りは同年1月場所だった。古い話で恐縮だが、当時は北の湖、輪島、二代目若乃花の全盛期であり、初代貴ノ花や栃赤城が観客を沸かせる相撲を取っていた。そして自身は小学校低学年であり、記憶はおぼろげながら残っている程度である。ただ1回のチャンスを生かして大関に昇進したことは覚えている。相撲の取り口はふわっとした立ち合いで相手の突進をそらし、右で廻しを取ってから多彩な技を繰り出していた。よって大関に上がれるとは正直思っていなかった。しかしこの場所は12勝3敗の好成績を収めた。ただ3場所合計31勝なので、成績としては物足りなさが残ったのも事実である。それでも大関は貴ノ花一人しかいない状況が考慮され、大関昇進となった。また年6場所制が定着した1958年1月場所以降では、旭國の28歳11か月を上回る31歳2か月の当時の最年長記録となった。そして新入幕から52場所での大関昇進は当時の最長記録であり、史上初の親子大関が実現した。
続く
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