若隆景は大関になれるのか? 軽量力士の大関 三代目若乃花
・三代目若乃花
身長180センチ、体重134キロだった。またおっつけ、押し、左四つ、寄りを得意としていた。下半身の強靭さは伯父の初代若乃花を彷彿とさせており、若隆景に通じる部分がある。また下半身が柔らかく、投げ技など多彩な技を繰り出していた印象がある。その部分は若隆景より安青錦の方が似ている。そしておっつけを主体としていたのは若隆景と同じであり、若隆景も参考にしていたようである。ただおっつけには正解の形がない。力士の体型も関係してくるので、その力士にとって相手に一番力が伝わりやすい形が正解となる。例えば大の里は巨体で背が高く、左から持ち上げるようなおっつけで相手の上体を起こすのが特徴である。そして若隆景は膝が強く、膝の強さを生かしておっつけを繰り出していると見ている。一方三代目若乃花は下半身の強靭さと柔らかさを生かしてのものであり、同じおっつけではあるものの形としては少し違う。なお大関在位29場所を経て横綱に昇進している。大関で停滞してから横綱に昇進したのは日馬富士と似ている。
このように日馬富士を除けば20年以上前の力士であり、軽量力士の大関獲り自体が異例のことと言える。また今挙げた3人の内、日馬富士と三代目若乃花は横綱まで上がっており、それくらいの並外れた身体能力を持っていなければ大関には上がれないことが分かる。よって若隆景が大関になれるのか注目せずにはいられない。
続く
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