2022年1月場所個別評価 宝富士

 今場所は9勝6敗という成績だった。前半戦は6勝2敗で折り返した。そして後半戦も白星を重ね、10日目に勝ち越しを決めた。またこの時点で優勝争いでは星一つ差で追走した。しかし翌日からは黒星が増え、2桁勝利とはいかなかった。

 内容に関しては左四つに組み止める相撲が得意だが力士全員が左四つのスペシャリストだと認識しているのでなかなか組ませてもらえない。そういった中での土俵が続いている。それでもそのまま押したり、引き技などで白星を挙げていた。2日目は伸び盛りの豊昇龍との一番だったが左差しを右からおっつけられたが構わず前に出てそのまま押し出した。5日目の阿武咲戦は四つには組めなかったが前に出て圧力を掛け、逆に相手が押し込んできたところを土俵際で突き落とした。そして10日目の一山本戦は相手の突き押しを下からあてがい、引いてきたところをすかさず攻めて押し出し、勝ち越しを決めた。またこの日は近大時代の恩師である伊東勝人元相撲部監督の命日であり、何が何でも勝ちたかったみたいだ。そして勝てて本当に良かったと思う。ただその後は白星が伸びず、その反動が来たのかもしれない。

 来場所は東前頭5枚目という番付となったが6年ぶりとなる三役復帰を目指したい。去年の1月場所は平幕上位の番付で勝ち越しており、その力は十分ある。また2月で35歳となったが衰えは見られない。やはり三役復帰のためには役力士に勝ちたいところだ。今場所は明生には勝ったが御嶽海と隆の勝には勝てなかった。スピード負けが原因と思われるが、相手を正面に置き、動き回られない相撲が求められる。また三役同様、2桁勝利からも6年遠ざかっている。安定感が特長ではあるが、やはり2桁勝たなければ番付は大きく上がらない。三役復帰と同時に2桁勝利も目標にして頑張って欲しい。