2025年7月場所個別評価 欧勝馬
今場所は新小結の場所だったが3勝12敗の大敗に終わった。4連敗スタートとなり、5日目に初白星を挙げた。その後8日目は琴櫻を寄り切り、対大関戦初勝利となった。後半戦は巻き返しが期待されたが平幕相手に勝ったのは13日目の明生戦のみであり、来場所は平幕から出直しとなった。
内容に関しては押し合いの攻防に持ち込む相撲が取れなかったことが全てである。単純に言えば前に出る圧力が弱く、前に出る相撲が取れなかった結果である。平幕で相撲を取る分には今の相撲でも通用すると思う。しかし上位力士に勝つためには前に出る相撲を取ることが必要不可欠である。また高校時代まではレスリング部に所属しており、相撲は未経験である。そしてレスリングの経験の延長線上で相撲を取っているようにも見える。前に出るにも腰が引けている印象があり、根本的な部分から意識を変えていく必要性を感じる。場所前は稽古はできていたようだが、スタミナの問題ではない。今場所の結果をどう反省するかで今後が大きく変わりそうな気がする。
一方先場所は東前頭6枚目での10勝であり、やや恵まれての三役昇進だったのは否めない。そして平幕上位の番付での勝ち越しがないことを考えればこの結果は妥当である。少なくとももっと前に出る相撲を取らない限り、上の番付は見込めない。また意識だけでは駄目であり、体が動かなければ意味がない。おそらく今のままの相撲では今後も今のような結果が続くと思う。師匠の指導にも限界があり、あとは本人の意識次第である。
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